【新日本プロレス】受け入れられない部分も?アメリカのプロレススタイルとの違い

アメリカンプロレス

現地時間4/6に行われたニューヨークのMSG大会はものすごい盛り上がりでしたね。

新日本プロレス初めてのMSG大会とあって出場選手も豪華な顔ぶれが揃い、新日本のリングでは観られないような選手が沢山出場していました。

今回のMSG大会は提携団体ROHとの合同興行ということもあり、新日本プロレスとは違うアメリカスタイルの試合も混在して行われていました。

アメリカスタイル以外にもルチャリブレを感じる試合や新日本では観られない女子レスラーの試合、イギリスのベルトを賭けた試合などいろいろな形式の試合が楽しめました。

MSG大会を観ながらSNSの反応を確認していると好みによって様々な意見が出ていました。

新日本プロレスだけを楽しんでいるファンにはアメリカスタイルのプロレスはなじみがないからか、あまり良い反応はなかったように感じました。

今回は新日本プロレスとアメリカスタイルのプロレスの違いについて取り上げていきます。


【新日本プロレス】
アメリカのプロレススタイルとの違い

新日本プロレスのスタイル

新日本プロレスのスタイルにはどんなものがあるでしょうか。

試合

今の新日本プロレスのスタイルはバラエティーに富んでいるように思います。

昔ながらのストロングスタイルと呼ばれる体1つでどちらが最後まで倒れないかを意地の張り合いによって魅せる試合や華麗な空中戦によって動きの美しさを競う試合、お笑い要素も取り入れて観ている人たちを笑顔にさせる試合など様々な試合を楽しませてくれます。

中でも新日本プロレスの持ち味というのはやはり意地の張り合いにあるように思います。

お互い立ち上がるスタミナもなくボロボロの状態でありながらも勝ちにこだわり続け、長時間の戦いの末、どちらが勝ってもおかしくないような限界ギリギリの試合を観た時には、結果がどうであれ闘った両者に称賛の気持ちが湧き胸を熱くさせてくれます。

新日本プロレスの試合は最後まであきらめない心を持ち続ける大和魂を感じます。

ストーリー展開

新日本プロレスのストーリー展開をアナウンスする手法はいくつかあります。

タイトルマッチでは試合後の絞めのマイクパフォーマンスにおいて次の対戦相手が名乗り出てきたり、チャンピオンが自ら次の対戦相手を指名したり、時には次の対戦を要求する選手がいきなりリングにあがりチャンピオンを襲い、勝利の喜びに浸る時間を台無しにした事によってストーリーが進んでいく事もあります。

他にもリング上において揉め事が発生し、そこからストーリーに繋がっていく事やバックステージコメント、試合結果などによって明確な説明がされないまま観ている人にストーリー展開を察してもらう部分もあり、囲碁将棋のように先の展開を読む楽しみを持つ日本人の文化に合っているように思います。

ユニットの人数においては特に決まりが無く、所属人数がユニットごとに違っているため、どこから火種になっていくのか分からないのも楽しみと言えます。

入場シーン

入場シーンは入場曲と共にモニターに出場選手が映し出され花道を通って入場してきます。

入場の際にマイクを持って話す事はなく、試合前にマイクを持つのはリング上、もしくは解説席の近くに来た時になります。

基本花道からの入場ですが、後楽園ホールや飯塚選手の入場のように観客席側を通る事もあります。

飯塚選手の引退により観客席から入場する選手はあまり見られなくなりそうですが、そのスタイルはタイチ選手に継承されていくかもしれませんね。

【新日本プロレス】
アメリカのプロレススタイルとの違い

アメリカンプロレスのスタイル

アメリカンプロレスのスタイルにはどんなものがあるでしょうか。

試合

アメリカンプロレスのスタイルは見た目の派手さを重視しているように感じます。

新日本プロレスが意地の張り合いによって人の心を揺さぶるような試合をするスタイルなのに対し、アメリカンプロレスは視覚的に楽しませる傾向が強く感じられる試合が多いスタイルなように思います。

なので試合時間も試合形式による部分はありますが、長時間におよぶイメージはなく体力の削りあいというよりはどう派手に魅せるかを重視しているように感じられ、勝敗はあっさりと決まってしまう傾向があるように思います。

アメリカンスタイルはショー的要素が強い試合が多いように感じます。

ストーリー展開

ストーリー展開は試合前のモニターによってこれまでのドラマが流されたり、リング上の長いスピーチによってストーリーをアナウンスする傾向があるため、初めて観る人もなんとなくのあらすじが分かりやすい部分があります。

きっちりとした台本がある(かの)ように話が進行していくので演劇の舞台のようなエンターテイメント性を重視していると考えられ、プロレスの試合を観ているというよりはドラマのいくつかのシーンの中にプロレスのシーンがあるというような感覚になります。

なので新日本プロレスのような試合重視のスタイルに慣れている人たちには受け入れづらい部分があるのかもしれませんね。

新日本プロレスではあまり見られませんが、その日の対戦カードがその場で急に差し込まれ決まることがあり、冒頭のスピーチの途中でスピーチの内容に異論を唱える選手が出てきた時にマッチメイカー(対戦カードの決定権を持つ人)が独断ですぐ試合を行う事を発表する事もあります。

ユニット編成は3人一組になっていることが多く、3人対3人の図式でストーリーが進んでいく事が多いように思います。

入場シーン

入場シーンは新日本プロレス同様、モニターに選手が映し出され花道を通って入場してくる事が多いですが、観客席から登場したり、あらかじめ解説席に座っていたりといろいろなパターンがあります。

入場の最中に選手自身や選手専属のスポークスマンがマイクパフォーマンスによって、この後に始まる試合の意味合いなどをアナウンスする事もあるのは新日本プロレスの入場スタイルと違う所と言えます。

また、選手が登場する時は基本的に入場曲が流れる(不意打ち的に登場するときは流れないこともあるが)事が多いので、試合の最中に乱入してくる時にも入場曲が流れる為、曲を聴くと誰が登場してくるのか分かる作りになっています。

急に会場内の照明が消えて視界が真っ暗になり再び照明がつくとリング上に選手がいる、という演出も時に使われることがあり、新日本プロレスでもクリスジェリコ選手が参戦していた時に使われた演出として記憶に新しいところでもあります。


【新日本プロレス】
アメリカのプロレススタイルとの違い

最後に

新日本プロレスとアメリカンプロレスのスタイルの違いについて取り上げてきました。

アメリカンプロレスとひとくくりにして見てきましたがここで取り上げたのは概要的なものです。

アメリカンプロレスの中にもスタイルが違うものもあります。

例えばTNA(現インパクトレスリング)ではリングの形状が6角形だったりするのでアメリカンスタイルという1つのカテゴリーとして表現するのはナンセンスな部分もあったかもしれません。

同じプロレスという名称でもいろいろなスタイルがあります。

最初は取っ付きにくいかもしれませんが知っておくとよりプロレスが幅広く楽しめると思いますよ。